セカンドデビュー【完】
「『あたしは天才なんだからアンタが同じようにできると思う方がバカよね。アンタはあたしじゃないんだから、できるまでべそべそやってな。このシーンカットしてもらうから。なに、アンタがいなくたって、編集でどうにでもなるわ』って。笑いながら」
「……鬼のようなお母さんだね」
「まー、事実だし。オレは天才じゃなかったし」
「……」
「親に付き合わされてお芝居やってただけで、別に楽しくなかった。好きだったけど、大好きってわけじゃなかったからな。琴音は、お芝居好きだからやってんじゃないの? なんで、そんな毎日機嫌悪い?」
何に怒ってるのって聞かれてもうまく言えない。
「……鬼のようなお母さんだね」
「まー、事実だし。オレは天才じゃなかったし」
「……」
「親に付き合わされてお芝居やってただけで、別に楽しくなかった。好きだったけど、大好きってわけじゃなかったからな。琴音は、お芝居好きだからやってんじゃないの? なんで、そんな毎日機嫌悪い?」
何に怒ってるのって聞かれてもうまく言えない。