セカンドデビュー【完】
各種洗剤と、ゴミ袋と雑巾を買ってきて、橘さんは戻ってきた。
カビだらけの風呂に洗剤を吹き付けておいて、トイレの汚れにも洗剤をかける。
「琴音はそーだなあ、洗濯機まわしてきて」
「うん」
「リビングのゴミ捨てるし。一緒にやろう」
テーブルの上は食器と空のペットボトルで散らかっている。
3年前から、僕はこの部屋で一人暮らしをしている。通学に便利なので、僕は一人でここに残り、両親と妹は他所で暮らしている。
「昔の新聞とか、捨てろよなー」
「うん、捨てていいよ」
「3年前の新聞とか、なんで取ってあるんだよ」
その新聞を手に取った橘さんの表情が固まった。
カビだらけの風呂に洗剤を吹き付けておいて、トイレの汚れにも洗剤をかける。
「琴音はそーだなあ、洗濯機まわしてきて」
「うん」
「リビングのゴミ捨てるし。一緒にやろう」
テーブルの上は食器と空のペットボトルで散らかっている。
3年前から、僕はこの部屋で一人暮らしをしている。通学に便利なので、僕は一人でここに残り、両親と妹は他所で暮らしている。
「昔の新聞とか、捨てろよなー」
「うん、捨てていいよ」
「3年前の新聞とか、なんで取ってあるんだよ」
その新聞を手に取った橘さんの表情が固まった。