セカンドデビュー【完】
遺体が発見された時、自宅にマスコミが大勢押し寄せた。
無神経な連中がカメラを向ける中、警部だけが仏前に手を合わせてくれた。
どんな力にもなる、と言ってくれたのは、彼だけだった。
「今日は仕事休みなのか」
「ええ、今日は琴音はボイトレに行かせてるんで」
「……琴音って、アヤさんのところのか」
「はい。あれ話してみせんでしたっけ。水原プロモーションに拾ってもらいました」
「……そうなのか。ふーん……」
「琴音はちょっと反抗的だけど、いい子ですよ」
「そうか。今度アヤさんのサインもらってきてくれよ」
「別にいいですよ」
生きてる方はいいよな。
無神経な連中がカメラを向ける中、警部だけが仏前に手を合わせてくれた。
どんな力にもなる、と言ってくれたのは、彼だけだった。
「今日は仕事休みなのか」
「ええ、今日は琴音はボイトレに行かせてるんで」
「……琴音って、アヤさんのところのか」
「はい。あれ話してみせんでしたっけ。水原プロモーションに拾ってもらいました」
「……そうなのか。ふーん……」
「琴音はちょっと反抗的だけど、いい子ですよ」
「そうか。今度アヤさんのサインもらってきてくれよ」
「別にいいですよ」
生きてる方はいいよな。