セカンドデビュー【完】
『倖太は私の王子様ね』
大切にするね、と笑ってくれた母を、今でも忘れることができない。
彼女が持っていた片方は、今はどこにあるんだろう。
カラーボックスにガラスの靴をおさめる。
仏壇代わりだ。
心のどこかで、彼女が玄関から帰ってくるのを期待している。
そんなこと、ありはしないというのに。
大切にするね、と笑ってくれた母を、今でも忘れることができない。
彼女が持っていた片方は、今はどこにあるんだろう。
カラーボックスにガラスの靴をおさめる。
仏壇代わりだ。
心のどこかで、彼女が玄関から帰ってくるのを期待している。
そんなこと、ありはしないというのに。