セカンドデビュー【完】









「君の心に居座るには、どうしたらいいのかな……」






そう言って、首をほんの少し、横に傾けた。




……え、キスした?
え!?




琴音はカメラを背にしているので、こちらからは見えない。

ただ、ユキトは目を見開いて、唇に指を当てている。


スタジオが水を打ったようになる。

モニターで見ていると、琴音の大きな目から涙が零れ落ちた。
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