セカンドデビュー【完】
「はい、OK!」
監督の声で、ふうっと琴音は素に戻った。
「あー疲れた」
「琴音くん良かったよ!」
「ありがとうございます、あれで良かったですか?」
「イメージ以上だったよ! ちゃんとキスしてるように見えたよ」
監督とは打ち合わせ済みだったのか。
「……こ、琴音、ちょっと」
「あ? なに」
「さっき、キス……」
「されてないだろ。寸止めしたし」
「こんなの台本になかっただろ!」
「台本にない部分を芝居するのが役者だろ。ユキト、文句あるの」
「文句じゃない、なんで打ち合わせの時に言ってくれなかった、心の準備ってモンが」
監督の声で、ふうっと琴音は素に戻った。
「あー疲れた」
「琴音くん良かったよ!」
「ありがとうございます、あれで良かったですか?」
「イメージ以上だったよ! ちゃんとキスしてるように見えたよ」
監督とは打ち合わせ済みだったのか。
「……こ、琴音、ちょっと」
「あ? なに」
「さっき、キス……」
「されてないだろ。寸止めしたし」
「こんなの台本になかっただろ!」
「台本にない部分を芝居するのが役者だろ。ユキト、文句あるの」
「文句じゃない、なんで打ち合わせの時に言ってくれなかった、心の準備ってモンが」