セカンドデビュー【完】
「どう? 元気?」
「あんまり」
「大河は決まった?」
「それどころじゃなくて。ホラ、腹刺されちゃって」
「ははっ、マジで?」
「ほんとですよ。……こんなところで、何してるんですか」
「友達待ってるの」
赤いバッグからお菓子を取りだそうとして「あ、ごめんなかった」と笑う。
「怪我してるのね、可哀想に」
そういって、髪を撫でてくれた。
そのしぐさが、……倖太に、似てる。
「どうしたの?」
「いえ、あの、友達に似てて」
「そうなんだ。どんな子?」
「しっかりしてるけど、優しくて、おっとりしてて……」
彼を、泣かせてしまった。
僕が言い過ぎた。
「あんまり」
「大河は決まった?」
「それどころじゃなくて。ホラ、腹刺されちゃって」
「ははっ、マジで?」
「ほんとですよ。……こんなところで、何してるんですか」
「友達待ってるの」
赤いバッグからお菓子を取りだそうとして「あ、ごめんなかった」と笑う。
「怪我してるのね、可哀想に」
そういって、髪を撫でてくれた。
そのしぐさが、……倖太に、似てる。
「どうしたの?」
「いえ、あの、友達に似てて」
「そうなんだ。どんな子?」
「しっかりしてるけど、優しくて、おっとりしてて……」
彼を、泣かせてしまった。
僕が言い過ぎた。