セカンドデビュー【完】
僕の頬をグイッとつねると、そのひとは「笑って笑って」と繰り返した。

ポニーテールにした髪が風にあおられて揺れた。


……僕は、彼女を知ってる。
知ってるはずだ。

「あなたは……」

彼のお母さん?

「さ、帰って、友達に謝っておいで。がんばんな」
「え」
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