セカンドデビュー【完】

ミュージックタモレスーパーライブ

海から帰ると、倖太は自分の家に帰ってしまった。
「一緒にいたら、キスだけじゃすまない」
「別にいいよ」
「腹縫うケガしてんだぞ。治るものも治らなくなる」

今は我慢するから、ともう一度キスしてドアを閉められた。
物足りない。
でも、彼なりの優しさなんだと思うことにする。

テーブルの上で携帯がメールの着信を知らせる。

リオからだ。
来週の音楽番組に出演するらしい。
見てね、とハートの絵文字つきで時間が書いてあった。

どうしよう。
彼女がいるのに、マネージャーとこんなことになった。

二股かける奴は最低だと思ってた。
不誠実だ。そう思ってた。

これは、僕自身が招いたことだ。
どうしよう……。

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