セカンドデビュー【完】
「どうしたのかな」
「レディー・ナナが遅れてるらしい」
「他の歌手に最初に歌ってもらえばいいんじゃないの」
「最近は『出る出る詐欺』だとかすぐ苦情が来るからなあ。新聞にも出てるし、変更できないんだろう」

邪魔になるし、出直そうか、と倖太と客席へ向かう。
席番が書かれたハガキを持っているので問題ない。
と思ったら。

「……橘くん! いいところに来た!」

倖太が呼び止められる。
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