セカンドデビュー【完】
ネットのチカラTV
収録の日、オレは「ちょっと仕事があるから」と言って家を出た。
『ネットのチカラTV!』と張り紙がある控え室で、メイクしてもらう間、簡単に台本の説明をされる。
この番組は視聴者に、容疑者や目撃情報を求める番組だ。
「再現VTRの後に喋ってもらいます。カンペが出ますから、ゆっくり悲しそうに話してください。慌てないで」
説明が終わり、ヘアメイクの女性が話しかけてきた。
「あなた、琴音くんのところのマネージャーさんですよね?」
「ええ。今日は出演する側なんです」
「こないだのタモステも見ましたよ。ダンスできるんですね」
「……ええ、少し」
本当はオレ、歌手なんだけどな。
テレビ局が用意しスーツを着て、髪をセットしてもらう。
プロデューサーの橋本がやってきた。
「倖太くん、今日は君がメインだ。うまく悲しい感じ出して喋って」
「はい」
「よし、行こう」
ADが呼びに来た。
「橘さん、スタジオに入ってください」
『ネットのチカラTV!』と張り紙がある控え室で、メイクしてもらう間、簡単に台本の説明をされる。
この番組は視聴者に、容疑者や目撃情報を求める番組だ。
「再現VTRの後に喋ってもらいます。カンペが出ますから、ゆっくり悲しそうに話してください。慌てないで」
説明が終わり、ヘアメイクの女性が話しかけてきた。
「あなた、琴音くんのところのマネージャーさんですよね?」
「ええ。今日は出演する側なんです」
「こないだのタモステも見ましたよ。ダンスできるんですね」
「……ええ、少し」
本当はオレ、歌手なんだけどな。
テレビ局が用意しスーツを着て、髪をセットしてもらう。
プロデューサーの橋本がやってきた。
「倖太くん、今日は君がメインだ。うまく悲しい感じ出して喋って」
「はい」
「よし、行こう」
ADが呼びに来た。
「橘さん、スタジオに入ってください」