セカンドデビュー【完】
唇が離れない。
倖太の髪が、ほおにふんわりと当たる。
「……はっ……」
「琴音……。もう少し、開けて」
言われるままに口をあけると、舌先で僕の唇をなぞってくる。
息が苦しくて、倖太の胸を押した。「……したい」と囁かれて、逆に手首を取られる。
「イヤなら止めるよ?」
「……」
「オトコ同士はイヤ?」
「……いきなり過ぎて、その……」
「琴音がホントにイヤなら止めるけど」
そっと手首を掴まれたまま、床に押し倒される。
「ホントはどうなの?」