セカンドデビュー【完】
聞き慣れない、川のせせらぎに、目を覚ました。

ふますが開いている。

ふっと風の流れを感じて顔を向けると、松本が窓から外を眺めていた。

「……起こした? すまない」
「……別にいいけど……眠れないのか?」
「酒弱いんだ、ちょっと飲むと眠くなるけど、夜中に目が覚める」

夕食の量が多かったせいで、こっちはまだ眠い。

「……寝れば?」
「ちょっと付き合えよ」

松本はオレの手首を押さえると、布団に押し倒した。
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