セカンドデビュー【完】
『話してくれてありがとう。あたしは人の夢を笑ったりしないよ。絶対叶うよ』
笑われてもおかしくない、遠い夢だと思っていた。
「映画監督になるって決めてるんだから、もう監督だよ。いつでも呼んで、手伝うよって。分刻みのスケジュールこなしてるアイドルが、僕を認めてくれたんだ。たとえ口だけだとしてもね。やる気も出る」
「……」
「そのへんに合った紙に、僕の名前を書いてくれてね。上に『監督』って書いてくれたんだ」
可愛らしいことをする人だった。
「その日から僕の世界は変わったよ。遠い夢が、ただの目標になった。なんでもできるような気がしたよ。美香さんは人のやる気を引き出す天才だった。まわりを動かしてしまうんだ」
誰か一人でも認めてくれれば、戦う勇気が出る。
彼女は、ほんの数分話しただけで、勇気をくれた。
笑われてもおかしくない、遠い夢だと思っていた。
「映画監督になるって決めてるんだから、もう監督だよ。いつでも呼んで、手伝うよって。分刻みのスケジュールこなしてるアイドルが、僕を認めてくれたんだ。たとえ口だけだとしてもね。やる気も出る」
「……」
「そのへんに合った紙に、僕の名前を書いてくれてね。上に『監督』って書いてくれたんだ」
可愛らしいことをする人だった。
「その日から僕の世界は変わったよ。遠い夢が、ただの目標になった。なんでもできるような気がしたよ。美香さんは人のやる気を引き出す天才だった。まわりを動かしてしまうんだ」
誰か一人でも認めてくれれば、戦う勇気が出る。
彼女は、ほんの数分話しただけで、勇気をくれた。