セカンドデビュー【完】
「私の母が、坂本さんの夢を手伝うと言ったなら、映画化の話をなかったことにしないで欲しいんです」
「……」
「水原琴音なら、夢のお手伝いをできます。私は役に落ちたし、母は亡くなりましたが、琴音の才能なら私が請け負います。夢のお手伝いをさせていただけませんか?」
「……本気で言ってるのかい? 本来なら君がやるはずだったのに」
「タイミングが合わなかったなら、私のものじゃなかったんです。主役にふさわしい子がやるべきです」
< 398 / 592 >

この作品をシェア

pagetop