セカンドデビュー【完】
クリスマスの日、池袋駅の東口で、僕は倖太と待ち合わせた。
「目覚まし時計」
「なんで?」
「撮影に遅刻しないように。お前はこれから忙しくなるんだから」
「……ありがとう!」
君はどこまでも優しい。
君に嘘をつく僕は最低。
本当のことを言わなくちゃ。
でも、真実を知ったら、きっと君は離れてしまうだろう。
「倖太。僕の部屋でまた暮らそう」
「……」
手放したくない。そばにいたい。
「町田から池袋まで出てくるの面倒だし。真ん中にマンションあるんだしさ。払ってる家賃を無駄にすることないよ」
「一緒にいたいのはヤマヤマだけど、お前の家族が嫌がる」
「それがなんだって言うんだよ。僕は……っ」
「目覚まし時計」
「なんで?」
「撮影に遅刻しないように。お前はこれから忙しくなるんだから」
「……ありがとう!」
君はどこまでも優しい。
君に嘘をつく僕は最低。
本当のことを言わなくちゃ。
でも、真実を知ったら、きっと君は離れてしまうだろう。
「倖太。僕の部屋でまた暮らそう」
「……」
手放したくない。そばにいたい。
「町田から池袋まで出てくるの面倒だし。真ん中にマンションあるんだしさ。払ってる家賃を無駄にすることないよ」
「一緒にいたいのはヤマヤマだけど、お前の家族が嫌がる」
「それがなんだって言うんだよ。僕は……っ」