セカンドデビュー【完】
自分だけの秘密にしたかった。
兄弟だとバレなければ、琴音はオレだけのもの。
甘い独占欲がオレの口を閉じさせた。
「オレは琴音を愛しています」
意地っ張りでワガママで。
どうしようもないほど怖がりな琴音。
「本当のことが明るみに出たら、一緒にいられないんじゃないかと……。あの子を失うのが怖かったんです。気持ちの整理がつかなくて」
「……事件の解決が長引いて困るのはお前だぞ」
「……そうですね。母が別の子供を産んでいたことにもショックだったんです」
「大人になれ、お前の周りの大人たちはみんな知っていた、ということは、お前が知らない事情を、隠している可能性がある」
琴音もだと、と言いかけて口をつぐむ。
琴音は何か隠してる。
「……琴音の様子が変なんです」
「ん」
「キスしなくなりました」
「……」
「セックスもしてません」
「倖太、今、そんなことを言ってる場合か」
「僕は青森で話を聞きましたが、琴音は僕たちが兄弟だと知りません。知らないはずです」
「誰かが話した可能性はある」
「もしくは何か見つけたのかも」
「琴音の自己顕示欲は異常です。あいつは自分を隠せない、必ず動きます」
兄弟だとバレなければ、琴音はオレだけのもの。
甘い独占欲がオレの口を閉じさせた。
「オレは琴音を愛しています」
意地っ張りでワガママで。
どうしようもないほど怖がりな琴音。
「本当のことが明るみに出たら、一緒にいられないんじゃないかと……。あの子を失うのが怖かったんです。気持ちの整理がつかなくて」
「……事件の解決が長引いて困るのはお前だぞ」
「……そうですね。母が別の子供を産んでいたことにもショックだったんです」
「大人になれ、お前の周りの大人たちはみんな知っていた、ということは、お前が知らない事情を、隠している可能性がある」
琴音もだと、と言いかけて口をつぐむ。
琴音は何か隠してる。
「……琴音の様子が変なんです」
「ん」
「キスしなくなりました」
「……」
「セックスもしてません」
「倖太、今、そんなことを言ってる場合か」
「僕は青森で話を聞きましたが、琴音は僕たちが兄弟だと知りません。知らないはずです」
「誰かが話した可能性はある」
「もしくは何か見つけたのかも」
「琴音の自己顕示欲は異常です。あいつは自分を隠せない、必ず動きます」