セカンドデビュー【完】
以前僕が刺された時、倖太はずっと付いていてくれた。
目を覚ました時、彼は僕のために泣いてくれた。

ドラマの役が気に入らなかった時も励ましてくれた。
一度落ちたオーディションに出れように取り計らってくれた。

感謝してもしきれない。


彼を失ったら、みんな僕のせいだ。



どれだけ謝ってももう、美香さんは戻らない。
倖太の母親で……僕の本当の母親。

肉親を亡くした倖太の気持ちを考えたら、両親の罪を隠そうとした僕の行為は許されない。
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