セカンドデビュー【完】
すれちがい
睡眠薬の錠剤を水で流し込む。
眠気に身を任せて、ひたすら眠る。
何も考えたくない。
それなのに延々とここ数日の記憶が蘇る。
松本が逮捕された後「お前に話さないといけないことがある」と鏡原から伝えられた事実が、重くのしかかっている。
水原アヤの母親の証言。
動機の部分とも言える。
親友を殺さなければならなかった理由はなんだったのか。
「美香さんは水原アヤと一緒になるにあたって、ひとつだけ条件を出したそうだ」
「条件……?」
「お前の本当の母親が誰か話すこと。水原アヤがお前の母親だ」
「……意味がよくわからないんですけど」
理解できない。
オレは、立花美香の子供だ。
琴音が、母さんの子供だということは聞いたが。
「水原アヤがお前を産んで、美香さんが育てた」
「……嘘です」
「それをこれから調べる。DNA鑑定をするからサンプルを提出してくれ」
「……」
「辛いかも知れない。話だけ先に聞いてくれるか」
事情を聞いたのは玉木だったため、「簡単に話すね」と、手帳を広げた。
眠気に身を任せて、ひたすら眠る。
何も考えたくない。
それなのに延々とここ数日の記憶が蘇る。
松本が逮捕された後「お前に話さないといけないことがある」と鏡原から伝えられた事実が、重くのしかかっている。
水原アヤの母親の証言。
動機の部分とも言える。
親友を殺さなければならなかった理由はなんだったのか。
「美香さんは水原アヤと一緒になるにあたって、ひとつだけ条件を出したそうだ」
「条件……?」
「お前の本当の母親が誰か話すこと。水原アヤがお前の母親だ」
「……意味がよくわからないんですけど」
理解できない。
オレは、立花美香の子供だ。
琴音が、母さんの子供だということは聞いたが。
「水原アヤがお前を産んで、美香さんが育てた」
「……嘘です」
「それをこれから調べる。DNA鑑定をするからサンプルを提出してくれ」
「……」
「辛いかも知れない。話だけ先に聞いてくれるか」
事情を聞いたのは玉木だったため、「簡単に話すね」と、手帳を広げた。