吸血姫に愛の形を
騎士
✝同時刻✝
木曜日の午前11時43分17秒
彼女の隣の部屋にて━
???
「…妙だな」
ボソリ。と、彼
神守 一騎[カミモリ イツキ]が呟く。
彼女の隣の部屋に住んでる、
彼女にとっては唯一のお隣さん、
唯一なのは、彼女が角部屋のため。
彼が妙だと思ったのは、
平日のお昼は、隣の部屋から
物音などしないはずだが…
先ほど、物音が聞こえてきた。
このアパートは、
隣りの部屋との壁が薄いため
静かにしていると、
隣りの部屋の音が嫌でも
聞こえてくる。
今、彼の部屋では
彼の呼吸の音が聞こえるだけ。
泥棒…?
いや、考え過ぎか・・・
そういえば、
夜中に苦しんでる様な声が聞こえたな…
一騎
「・・・」
考えすぎだな…
昼飯、食うか。