空になった君を
「お、遅くなってごめんね?」




「いや、別に」



ズキッ



涼太のその声は前の明るい声とはうらはらに冷たくとても低かった。


「座れば?」



「う、うん」



涼太に言われ座ると沈黙が続いた。



どうしよぉ……




でも、その沈黙も破ったのは涼太だった。




「で?どうなわけ?」



「う、うん。その……」




好きといえばいいのに言葉がでない。



だってこんなにも冷たい涼太初めてで。



そんなの私のこと嫌いってことじゃん。
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