空になった君を


私は急いで涙を拭いた。


「あ、お前もサボり?」


「え?」



見ると先輩が立っていた。




「せん……ぱい」



「ひょっとして泣いてた?」



「な、泣いてません。目にゴミが入った んです。」




「あっそどうせお前、空見に来たんだろ ?」



「え?」




「授業中屋上に来るやつなんて、寝る奴
とかしかこねぇだろ?お前は変わった
奴だからそうだろぉなと思って」




「変わったやつって……」




失礼でしょ……



「あぁ〜眠てぇ、お前も寝るか?」





「え、いや、私は……」

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