好きじゃない。
人数は決まっている
真夏の、ジリジリとした放課後の教室。
今、流行っている恋占いの話題で盛り上がっていた。
「梨華、7人だった〜みんなは??」
いかにも乙女といった感じの女子が、パーマをあてた髪をいじりながら言った。
「梨華、多くね?wあたしは3人。」
今度は、ストレートの黒髪をポニーテールに束ねている女子が団扇をパタパタと扇ぎながら言う。
先方とは真逆で、サバサバしている。
「真子が少ないんだよっ。で、花音里は?」
突然話を振られた大人しめの女子は、驚いて退く。
途端に、軽くウェーブがかった髪がふわりと揺れる。
「いーじゃん、教えてよ〜!…あ、もしかして梨華より多くて言いづらい!?」
「あんたと同じにするなw」
ポニーテールの女子がすかさず突っ込む。
「真子ひっどーい!」
ぎゃあぎゃあ騒いでる2人をよそに、大人しめの女子が恐る恐る口を開いた。