君に




「よぉー。」

いつもと変わらないオレンジがかった髪を揺らしながらあいつが来た。

「んー…はよ。」

あたしもいつもと同じように返す。

これがいつもの朝の始まり。

あいつこと篠原優鬼(しのはら ゆうき)
まったくおかしな名前だ。
優しい、鬼って…笑える。

「お前なぁ、中学に入ったんだからちょっとくらいは…」

「何さ、女らしくしろと⁇」

優鬼はいわゆる幼馴染。
お隣さんでお母さん同士が親友。
まぁすごいんだろうな…

< 2 / 4 >

この作品をシェア

pagetop