復讐するはあたしにあり
そのうちすぐに校舎の出口が見えてくる。

僕は、人ごみにもまれつつ、そのまま校舎の外へと出た。

とたんに酷い暑さに見舞われる。

ジリジリと容赦なく照りつける真夏の太陽。

さっさとクーラーのきいた図書館に逃げこむとしよう。

そんな事を考えながら、僕が、汗をふきふき、とぼとぼと図書館に向かって歩いていると、

「真一!」

「真一さん!」

と、二人連れの女の子が声をかけてきた。

振り返ると、僕の彼女の千秋とその親友の陽子ちゃんだった。
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