復讐するはあたしにあり
「うん・・・。

だってあんな事があったわけでしょ?

あたしてっきり今度のツアーは中止だと思ってたから・・・」

なるほど・・・。

それもそうだな。

僕自身もついさっきまでそう思っていた。

「でも、中止にならなくてよかったよ」

千秋がいかにも嬉しそうにそう言うと、

「だね」

と、陽子ちゃんが、すぐさま、繁々と相槌を打ちながら、話を合わせた。

そう、実は、この二人も、心霊現象研究会のメンバーで、今回の要塞島への心霊スポットツアーを前々から楽しみにしていたのだ。

もっとも僕と違って彼女達は今回が初めての参加という事になるわけだが・・・。
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