復讐するはあたしにあり
岡田さんは、ようやく、僕に追いついてくると、息をととのえながら、聞いてきた。

「卒論かい?」

「はい」

「で、調子はどう?」

「えぇ、なんとか締め切りにまにあいそうです」

「そう、それはよかった」

そんな事を話しながら、図書館の前の広場を二人並んで歩いていく。

「ところで・・・」

岡田さんは、目を細めて、夕焼け空を見上げながら、続けた。

「明日、結局、要塞島に行く事になったみたいだね」

「えぇ、そうみたいですね」
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