復讐するはあたしにあり
「でも、よかったよ、中止にならなくて・・・。

けっこう楽しみにしていたからね」

「なるほど・・・」

そう言えば、この要塞島への心霊スポットツアーを最初に企画したのはこの人だったな。

確か僕がまだ大学一年生だった頃の話だ。

そんな事を思い返すでもなく思い返しながら、世間話を続ける。

「ところで、岡田さんは、今日、なぜ、ここに?」

「うん。

実は、ちょっとやぼようで教授に呼び出されてね。

それで大学に出てきたついでに研究用の資料を図書館でコピーしていたというわけさ」
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