仲直りの不在着信
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仲直りの不在着信
「もう良いよ、寝るから!切るよ」
かなり怒った口調でアサタが云った。
「わかった!こっちももういいわ!!」
それに負けず劣らず、強気にアキカが云い返して、電話を切った。
あぁ~イラつくなぁ~
絶対に!
こっちからは絶対あやまらないから・・・
アサタは、そう心に決めた。
切欠はいつもほんのささいなこと。
メールの返信が遅いとか、言葉が短いだとか・・・
そんなことで、コウタとアキカはぶつかりあう。
さっきも、そんなことが切欠で、かなり激しい云い合いになった。
俺だってその気になれば、他に相手がいないわけじゃないし。
もうそろそろアキカとは、潮時かもしれない。
そんなことをコウタは考えながら、ベッドに体を投げ出した。
アキカは
アサタって、もう少し素直になってくれたら、良い奴なんだけどなぁ・・・
私達って、似た者同士でふたりともかなり強情だから、ぶつかるととことんやっちゃうのかも。
悪いのは、アサタの方なんだから。私からは連絡しない!
今まではいつもこっちから、ゴメンねメールしてたけど、今回は心を鬼にしてアサタが反省して、連絡をくれるまで待つ。
もし、このまま連絡がなかったら?
ダメダメ、そんな弱気だから、いつもこうなっちゃうんだわ。
もしも、このままふたりがダメになったとしても、それはそれで、そういう運命だったのよ・・・
「ミャ~・・・」
そばで、アキカのひとり言に聞き耳を立てていた猫のモカが小さく鳴いた。
「ねぇ、モカ。わたしは何にも悪くないわよね?コウタが最近冷たすぎなだけでしょ?」
「ミャ~ァ」
モカが肯いた。
翌朝、アサタのスマホに深夜に二度、無言の着信履歴が残っていた。
アキカからだった。
ちょっと頭にきて、あの後、気分転換にビールを2缶も開けて爆睡したせいで、その着信に気づかなかった。
アキカが、云い過ぎたと反省して電話をして着たのだろう・・・
あいつは、そういうところが素直で可愛い。
アサタはそんなことを考えながら、苦笑いを浮かべた。
そして、しょうがない、こっちからメール入れてやるよぉ~
つぶやきながら、メールを打った。
「ゴメン、俺も悪かった。ちょっと言い過ぎた!」
アキカは朝イチに届いたアサタからのメールを、通勤途中のバスの中で読んだ。
さすがに、今回はヤバイと思ったのかな?
翌日にすぐ、メールをよこすなんて、はじめてかも・・・
すっかり機嫌を取り戻したアキカ。
今夜は仲直りの手料理でも作ってあげようかな?
そんなことを考えながら、返信を打った。
「こっちも、ちょっと余裕なくてゴメンね!。もしアサタが今夜仕事早く終われそうなら、家で一緒に食べない?アサタの好物のシチューを作って待ってるけど?」
3分後、アサタから返信が着た!
「OK、了解!今日は7時くらいには行けると思う」
午後7時過ぎのアキカの部屋
「もうすぐ出来るから、ちょっと待っててね~」
「うん、大丈夫、ビール飲んでるし・・・」
缶ビール片手に、TVを観ているアサタ。
「でもさぁ、今まで一度もケンカの後、アサタから先に連絡が着たことなかったのに、ちょっと見なおしたよ」
「えっ?」
アサタは、小さく云った。
俺が先?っていうか、夜中に二回も着信履歴残したのはそっちだよね?
アサタは言葉せずに、つぶやいた。
「正直に云うけどさ、今回は、わたしもすぐには謝るつもりなかったしね。ヤバいかもって思ってたけど、そういう気迫が伝わったのかな?」
鍋のシチューをかき混ぜながら、アキカは少し、おどけるように云った。
その時、アサタのスマホが着信を告げて鳴った。
「アキカもしかして、今、俺に電話掛けてる?」
「え?そんなわけないっしょ。わたし今、シチューかき回してるし・・・」
着信の相手は、アキカと表示されていた。
アキカは、となりの部屋のドアを開けて、自分のスマホを確認した。
案の定・・・
机の上で猫のモカが、スマホと楽しそうに戯れていた。
「アサタ、ゴメンゴメン。その電話をかけてるのはモカちゃんよ!最近よく履歴に残っている相手に無言電話をかけちゃってるみたいなの・・・」
アキカは笑っていた。
アサタは、昨夜の深夜のアキカからの着信履歴の謎が解けた気がした・・・
「もう良いよ、寝るから!切るよ」
かなり怒った口調でアサタが云った。
「わかった!こっちももういいわ!!」
それに負けず劣らず、強気にアキカが云い返して、電話を切った。
あぁ~イラつくなぁ~
絶対に!
こっちからは絶対あやまらないから・・・
アサタは、そう心に決めた。
切欠はいつもほんのささいなこと。
メールの返信が遅いとか、言葉が短いだとか・・・
そんなことで、コウタとアキカはぶつかりあう。
さっきも、そんなことが切欠で、かなり激しい云い合いになった。
俺だってその気になれば、他に相手がいないわけじゃないし。
もうそろそろアキカとは、潮時かもしれない。
そんなことをコウタは考えながら、ベッドに体を投げ出した。
アキカは
アサタって、もう少し素直になってくれたら、良い奴なんだけどなぁ・・・
私達って、似た者同士でふたりともかなり強情だから、ぶつかるととことんやっちゃうのかも。
悪いのは、アサタの方なんだから。私からは連絡しない!
今まではいつもこっちから、ゴメンねメールしてたけど、今回は心を鬼にしてアサタが反省して、連絡をくれるまで待つ。
もし、このまま連絡がなかったら?
ダメダメ、そんな弱気だから、いつもこうなっちゃうんだわ。
もしも、このままふたりがダメになったとしても、それはそれで、そういう運命だったのよ・・・
「ミャ~・・・」
そばで、アキカのひとり言に聞き耳を立てていた猫のモカが小さく鳴いた。
「ねぇ、モカ。わたしは何にも悪くないわよね?コウタが最近冷たすぎなだけでしょ?」
「ミャ~ァ」
モカが肯いた。
翌朝、アサタのスマホに深夜に二度、無言の着信履歴が残っていた。
アキカからだった。
ちょっと頭にきて、あの後、気分転換にビールを2缶も開けて爆睡したせいで、その着信に気づかなかった。
アキカが、云い過ぎたと反省して電話をして着たのだろう・・・
あいつは、そういうところが素直で可愛い。
アサタはそんなことを考えながら、苦笑いを浮かべた。
そして、しょうがない、こっちからメール入れてやるよぉ~
つぶやきながら、メールを打った。
「ゴメン、俺も悪かった。ちょっと言い過ぎた!」
アキカは朝イチに届いたアサタからのメールを、通勤途中のバスの中で読んだ。
さすがに、今回はヤバイと思ったのかな?
翌日にすぐ、メールをよこすなんて、はじめてかも・・・
すっかり機嫌を取り戻したアキカ。
今夜は仲直りの手料理でも作ってあげようかな?
そんなことを考えながら、返信を打った。
「こっちも、ちょっと余裕なくてゴメンね!。もしアサタが今夜仕事早く終われそうなら、家で一緒に食べない?アサタの好物のシチューを作って待ってるけど?」
3分後、アサタから返信が着た!
「OK、了解!今日は7時くらいには行けると思う」
午後7時過ぎのアキカの部屋
「もうすぐ出来るから、ちょっと待っててね~」
「うん、大丈夫、ビール飲んでるし・・・」
缶ビール片手に、TVを観ているアサタ。
「でもさぁ、今まで一度もケンカの後、アサタから先に連絡が着たことなかったのに、ちょっと見なおしたよ」
「えっ?」
アサタは、小さく云った。
俺が先?っていうか、夜中に二回も着信履歴残したのはそっちだよね?
アサタは言葉せずに、つぶやいた。
「正直に云うけどさ、今回は、わたしもすぐには謝るつもりなかったしね。ヤバいかもって思ってたけど、そういう気迫が伝わったのかな?」
鍋のシチューをかき混ぜながら、アキカは少し、おどけるように云った。
その時、アサタのスマホが着信を告げて鳴った。
「アキカもしかして、今、俺に電話掛けてる?」
「え?そんなわけないっしょ。わたし今、シチューかき回してるし・・・」
着信の相手は、アキカと表示されていた。
アキカは、となりの部屋のドアを開けて、自分のスマホを確認した。
案の定・・・
机の上で猫のモカが、スマホと楽しそうに戯れていた。
「アサタ、ゴメンゴメン。その電話をかけてるのはモカちゃんよ!最近よく履歴に残っている相手に無言電話をかけちゃってるみたいなの・・・」
アキカは笑っていた。
アサタは、昨夜の深夜のアキカからの着信履歴の謎が解けた気がした・・・