異世界にて、王太子殿下にプロポーズされました。



あたしは容赦なんてしません!


続いて、後ろから“膝カックン”をしてやって、慌てたやつに蹴りを入れれば、あっさりと斜面を転がり落ちてく。


それから、鼻フック!


『フガフガフガフガ!?』


何いってんのか聞こえないよ~だ!


そして、一瞬だけ空気化を解くと。


その兵士に……あたしの猫をラブリーしてる時のニヤケ顔を見せた。


『ひいいいいっ!?』


……気を失いおったよ。


どんだけヤバいのさ、あたしのあの顔は。


そりゃあ人からは散々ヤバいと言われ続けたけれど。ちょっと傷つくぞ……。


あたしもそんなこんなで頑張ったけど、多勢に無勢だった。

次々と現れる帝国兵の支援に、ライベルトにも疲れが見え始める。



(誰か……助けて! お願い……お父さん……)



必死に、祈る。



そして、その中に。


無意識に……あり得ない名前が浮かんだ。



すると。




違う方面から、土煙が舞い上がって見えた。


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