僕の、うさぎさん。


『じゃあ、meが鬼!真白くん隠れて!!』


………は?



まだぽかんとしている俺をよそにうさぎは数を数え始める。


『いーーーーち。にーーーーーい。さーーーーーん。』


とりあえず隠れた方が良さそうだ。

俺はそばにあった木の後ろに身を隠した。

綺麗なところだなここ……。

草原はどこまでも続いてて。

カメラがあったらな…なんて考えた。

ふぅとため息をついて目を閉じる。

俺はそのまま暗闇に吸い込まれていった。








『みーつけたっ!』

目を覚ますとうさぎのどアップが。


「うぎゃあああああああああああ!!!」

瞬きをするとうさぎなんかいなくて……


鬼の形相をした母さんの顔が。


……夢…だったのか…??


「真白おおおおお!!!!ぎゃあああああって何よ!!!!」


母さんは俺のほっぺをつまみながら叫ぶ。

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