【短】ばいばい




あれから数年後……



元樹は大学を卒業した
とある駅前にてブラブラしている時に偶然ミサキを見かけた
それで声をかけようとしたらできなかった

何故ならミサキは近寄ってきた男性に嬉しそうに抱きついていたから
ミサキは元樹に抱きついたことは無かった

それで納得がいかないような表情をした元樹はミサキに近寄る


「ミサキ!」
「…………。」

ミサキは男性に抱きついたままの姿勢だからか元樹とは目を合わせない
それでも元樹は言葉を続ける
ミサキが嫌な顔をしているのに気付かずに

「おまえを捜した。あの時は本当にすまなかった。奈美とは何もないからもう一度やり直そう。」
「………。」

「君がミサキの元カレなの?」
「ヒロ、別に構わなくてもいいよ。」

ヒロとミサキから呼ばれた男性は、元樹とはあまり歳が変わらないそうだがとても爽やかな好青年だった

「おい……そいつ誰だよ。」
「彼氏の東堂 尋(とうどう ヒロ)。ちなみに貴方のことは知ってるよ。」
「は……?」


この後にミサキ(とヒロ)に冷ややかな笑顔で散々嫌味を言われてプライドをズタズタにさせられることは、元樹は知らなかった






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