側に‥‥。

「寂しそう‥‥か。はは‥」

何がおかしいの?


「秀司さ‥‥」



秀司は私の呼びかけに応じず横に座った。

そして私を優しく抱き締めた。



収められた胸からは、静かに心臓の音が聞こえる。


「梨那‥だっけ?お前優しい奴だな。気付いた奴はお前が初めてだ。」



耳元で囁かれた後、ゆっくりとベッドに倒れた‥‥――――――







*****


一夜明け、ベッドの上でくつろぐ秀司と私。


「秀司さん‥‥‥?」

私はある事を思いついた。

「‥‥何だよ?」


「‥‥‥私もココに住んで良いですか?」



何故か、秀司と一緒に居たいと思った。

そこに恋愛感情なんか全くなく、側に居なきゃいけない気がしたんだ。


「‥‥‥勝手にしろ。」


秀司は一言そう言うと、眠りについて、その後を追うように私も眠りについた。





**********





< 13 / 15 >

この作品をシェア

pagetop