側に‥‥。



さぁーっと吹き抜ける春風を身体に受けながら校門をくぐった。




一年生の教室は、確か四階。


いや、三階‥‥?



「あれ‥‥


「教室どこだ‥‥‥」」



誰かと声が重なった。

隣を見ると視線がぶつかる。

「「‥‥‥‥」」



ムカつく位長身の男が、
私を見て照れ笑いをみせた。




「‥‥教室の場所、分からん。そっちも?」

「あ‥‥うん。あはは‥‥」


小さく作り笑い。

その男は“一緒に探すか”と言って優しく微笑んだ。







**********




「あったぁ、1-3。鷹夜は?」

「俺もあった!1-3♪同じだなぁ、梨那。」


男の名前は鷹夜。
偶然にも同じクラスだった。



私の最初の高校での友達は鷹夜になった。




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