さがしモノ
見つかったら更にめんどうだと思い、きっと忘れられているであろうわたしは後ろ向きでそーっと歩き出した。
わたしの方を向いているハヤミ ジンは未だに下を向いて考え混んでいるし、転校生ちゃんはわたしに背を向けているからどっちもまだ、わたしに気づいていない。
ある程度2人から離れたところで、半回転してわたしは軽く走り出した。
角を曲がったところで、ハヤミ以外の男子生徒の声が聞こえた。
キーンコーンカーンコーン。
なにか言っているようだがチャイムの音とかぶってわたしには聞き取れなかった。