私たち似た者同士!?
海斗くん
私は放課後に図書館に行った。
といっても本を読みに来たわけじゃなかった。
頭の中を整理したかった。
うちの学校は、小さい図書館だ。滅多に人は来ない。
だから図書館は、開けっ放しになっている。
中に入るとやはり人がいなかった。
「あー。これからどうしよう。」
と言って椅子に座ると後ろから、
「どうしたの?」
っと返事があった。
後ろを振り返ると私はびっくりした。
そこには
あの海斗がいた。
「そんなにびっくりしなくても。」
「ごめん。」
私と海斗くんは中学生時代からお互い知っている。
私は
「それで、どうしてここに来たの!?」
「本を読みに来た。」
「そうなんだ。本読むとか意外」
と私は笑った。
すると顔を赤くして
「そんな風に見られてたんだ」
と笑った。
その顔を赤くした理由は、そのときの私には分からなかった。