サヨウナラ(アイシテルside祐)


その日、俺は窓から一日中由梨絵が帰ってくるのを見張っていた。



「由梨絵!!」



金髪の髪は暗闇の中でもハッキリとわかる。



ふら付きながら俺のほうを見上げた由梨絵は「お前かよ」と言って家の中に入ろうとする。



俺は慌てて由梨絵の家へと向かった。



「由梨絵、話がしたい」



「餓鬼とお話しする時間はないんだよぉ~」



「お酒飲んでるの?」



ほんのりと赤い頬に異常なまでのアルコールの匂い。
< 23 / 99 >

この作品をシェア

pagetop