サヨウナラ(アイシテルside祐)

「やっと会えた」



「何?」



学校へ行く途中、由梨絵らしき姿を見つけた俺はがむしゃらに走った。



「話がしたい」



「あんたみたいな餓鬼と話すことなんてない」



「前まではよく話してただろ?」



「前と今じゃ違うの。それよりあんた学校でしょ?」



俺を一度も見ずに由梨絵は俺の横を通り過ぎていった。

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