サヨウナラ(アイシテルside祐)
「祐、由梨絵さん、わかっていたみたいだね。祐がこのタイミングでプレゼントを開けることも、祐が将来進みたい道も……すべてお見通しなんて凄いね」
涙でグチャグチャになった顔で、必死に俺に笑いかけてくれる亜美が一瞬由梨絵に見えた。
亜美が俺に伸也さんを重ねていたように、俺も亜美に由梨絵を重ねていた。
自分の傷には鈍感で、人に優しいお前たちはどこか似ている。
「亜美、ありがとう」
「一生肌身離さず付けておきなよ」
「あぁ」
亜美は俺の手からネックレスを取り、俺の首につけてくれた。
胸の辺りでキラキラと光るクロス。