虹の架かる橋
そして車は駐車場を出て、高速に乗ろうと思ったのだが、ケンは道を間違えてしまった。


緑の看板は、東京方面と鹿島方面に分かれていたのを、見過ごしたのか鹿島方面に車を走らせてしまったのだ。


「あ!!」


「やべっ!間違えた!!」


私はケンの車に置いてった地図を探して、見てみる。


そして鹿島を探した。


茨城県だった……。


その事をケンに話すと、ケンはニッコリ笑って言った。


「じゃあさ、間違えたついでにタクに会って帰ろうよ。」


「え??」


私はそんな事を考えてなかったからビックリした。


だけどこのまま引き返して、家に帰ってマサの居ない時間を感じる強さもなかったから、「いいよ。」って返事した。


「じゃあ、タクに電話するね。」


「うん。」


鞄から携帯を取り出す。


着信アリ。って表示が出てる。


誰だろう???


泣いてて、携帯鳴ってたのを気づかなかったんだ。


そして留守番マークが表示されている。


1417にコールする。


「こちら、留守番電話サービスセンターです。お預かりしているメッセージは1件です。」


アナウンスが流れて、再生のボタンを押す。





「マサだけど…。」






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