虹の架かる橋
そんなある日の事。


イギリスに留学してた友達のミーが帰国した。


私に電話をくれて、会う事になった。


ミーは相変わらず元気で、毎日楽しかった、と嬉しそうに話している。


私は、ミーの話を楽しく聞いてあげられる余裕もなかった。


何をどうしても元気が出ないのだ。


ミーはそんな私に気づき、私の今の状況を話した。


「ケイ、手紙書きなよ。マサ君と繋がっていなよ。」


ミーは私にそう言った。


だけど、なんて書いていいかわからないよ。


私はマサの元カノと一緒で、生きる気力を無くしてます。って書くの???


そんな事は勿論、書けない…。


「ケイ、そのマサ君が帰ってきた時に、いい女になった、って思ってもらえる様に、マサ君の為に頑張りなよ。」


そう言われても、元気が出ないんだもん。


私は、マサが全てだったから……。






ねぇ、マサ?


マサは今、私と離れてしまって、時計を見ていてくれてるの?


ちゃんと笑顔の私を、想像してくれてる?


今の私は笑顔ではないけど………。


…切ないよ。


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