虹の架かる橋
「あのね…。」


「うん、何?」


「一時帰国するよ。」


「え…?もう一回言って!」

私は自分の耳を疑った…。


今、何て言ったの…?


「一時帰国するんだ。遠い親戚の結婚式に行くから。まぁ、他の用事もあるんだけどね。」


「本当に?逢えるの?」


どれだけこの言葉が聞きたかったことか…。


何度となく夢に見たこの言葉。


やっと聞けたね…。


「いつなの?帰ってくる日って…。」


「4月7日。」


「もうすぐじゃん!やっと、やっと逢えるんだね。」


私は、嬉しすぎて泣いてしまった。


「ごめん、これは嬉し泣きだよ。」


「うん。解ってるよ。」


「何時の便なの?私迎えに行く!」


「あっ、チケット今、手元にない。後でこっちからケイの携帯にかけるよ。だけど、長話は出来ないよ。」


マサは、ホストファミリーになるべく迷惑をかけないようにしている為、マサからは今まで一度も電話をもらった事が無かった。


「うん。じゃあ、今、切れるまで話そうよ。」



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