虹の架かる橋
それからマサは、自分の親友のユタカに電話をした。


初めてマサから自分の友達の名前を聞いた。


マサは電話を切ると「ユタカと会う事にしたけどいい?」と訊いてきた。


「了解。じゃあ私帰るね。」
とチョット寂しいけど、マサは日本に居る時間が少ないから仕方ないよ、と思っていた。


「ケイも行こうよ。」とマサが私に笑顔と言葉をくれた。


そんな事を言ってくれるなんて想像してなかったから「え?いいの?」と声が裏返ってしまった。


「いいよ。車どうしよっか?俺親に借りてもいいし、ケイの車運転してもいいよ。」


「どっちでもいいよ。」
とルンルンで答える私。


結局、私の車をマサが運転した。


自分の車の助手席に乗るのが初めてだった私は、最初がマサで良かった、と思った。


向かった場所は、鎌倉。


何故に鎌倉?って思ってマサに質問すると、
「昔、住んでたんだ、俺この辺で中学、高校中退まで育ったんだ。」って……。


「そうなんだ…。」


鎌倉…。


歴史ある街だね…。




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