虹の架かる橋
マサは、次の日の昼間まで家に居た。


朝兼昼のご飯は、ホットサンドを作って食べた。


「ケイは料理上手いね。このホットサンドも凄く美味しい。」


マサはニッコリ笑顔で言ってくれた。


「ありがとう。そう言ってくれると作ったかいがあるよ。」


お世辞かもしれないけど、嬉しかった。


浜松では、ユリが出来る人間だったから、私はダメ人間だと思われていたし。


だから余計に嬉しい。


それからマサは支度をして帰った。


帰り際に「明日は結婚式だから逢えないね。」と私が言うと「うん、ごめんね。でも、電話するから。」と言って帰って行った。


浜松と同じ光景だった。


ドアから出るマサの後ろ姿が目に焼き付いて、淋しい気分に襲われた。


マサの背中が遠く離れていく…。


私の目には溢れんばかりの涙が込み上げて、その場に立ち尽くすしか出来ない私は、無力でとても小さく思えた……。




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