虹の架かる橋
手紙にはそう書かれていた。


私は涙が枯れる程声を出して泣いた。


駐車場に1時間は居ただろう。




やっと落ち着いて、もう泣かない、と心に決めて車を動かした。


その決心は固く、泣きはらしたからかスッキリした気分だった。


マサと朝来た高速道路を1人で帰る車の中は、宇多田ヒカルのCDが心に語りかけるように流れていた。



好き、とか、愛してる、とか、文章に書かないマサの優しさが、痛い程に伝わってきた。
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