虹の架かる橋
コウヘイは、私がマサって彼氏と遠距離をしているのを知っている。


その距離がNZと日本だって事も。


そして、何より私がマサを大好きなのも知っている。


「ケイ、お前の近くでお前と笑っていたい。」と言うような事を言われた。


「ごめん、私はマサしか考えられないんだ。」
と返答したが、心のどこかで、この辛さから逃げたい、とも思っていた。


コウヘイとはその事からよく電話がかかってくるようになった。


マサが居ない私の心の穴に、コウヘイの存在は私にとって少しだが、安らぎになった。


浮気とかじゃない。


ただ、私に好意を持っているコウヘイは、私に対して優しかったからそれに甘えていただけ。


寂しさ、辛さを紛らわせてくれていたんだ。




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