虹の架かる橋
太陽はギラギラと燃えるように毎日、私たちの遥か頭上でその存在を表していた。


まるで、マサがいつでも私の事を見てくれているような気分になった。


マサの国は今は真冬だ。


この燃えるような太陽と正反対に、透き通るような雪がマサの頭上から降り注いでいるのだろう。




ねぇマサ?


そっちは寒いですか……?


こっちは、暑くて夏バテしちゃいそうです。


風邪ひいてないですか?


私は元気です。


早く「日本に帰る」と言う言葉が聴きたいです。


相変わらず毎日のように、心の中のマサと会話をしていた私は、いつしか「ねぇ、マサ?」と言うのが口癖になってしまっていた。



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