虹の架かる橋
残暑の残る9月。


コウヘイに「俺はケイと付き合いたい。」と再度言われた。


「ごめん、無理だ……。」と私はコウヘイに謝りながら気持ちを言った。


本当に私の心は、マサ以外には考えられないんだ…。


私の中でのマサの想いは、ずっと変わらず、ただマサの「帰る」の一言を待っている毎日で、それが今は楽しかった。


髪の毛もだいぶ伸びたし、料理の腕も上がったと思う。


自炊して、マサに美味しい、って言ってもらいたい為に、レパートリーも増やした。


私はあの日、マサがNZに行った日からだいぶ強くなったよ。


駐車場の最後の涙からは泣かなくなったし。


電話も切った後は、切ない気分になるけど「また来週」と気持ちを切り替える事が出来るようになっていた。





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