虹の架かる橋
瓶ビールを頼み、空腹にアルコールを入れた。


胃に、キューっと染みる感じがした。


うなぎが来るのを、首を長くして待ってる私達は、キリンのようだ。


マサがぼそっと言った。
「誰かのお腹の音が聞こえた。」


私です…。
でも、口に出して言えなかった。
だって言ったらまた、私のポイント下がるし。


マサは笑いながら「ケイでしょ?そこから、聞こえたよ。」と言った。


バレてるじゃん。
恥ずかしい…。


私はきっと今、真っ赤な顔をしてるはず。


「あぁ、腹減った。」


ケンが、不機嫌そうに言うと「お待たせしました。」と店員が、お重を運んできた。


本当に待ったよ…。


みんなで声を揃えて「いただきます。」と言った瞬間、一斉にお重のふたを開けた。


とても美味しそうな香りが鼻をかすめる。


マサはニコニコ顔で食べながら、「で、効果測定は?」と聞いてきた。


やっぱり、聞かれたかぁ。

「うん、凄く難しくて50点も取れなかった。」


私は元気なく言った。




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