虹の架かる橋
「ねぇマサ……。私の事ちゃんと好き?」
もう一度マサに訊いた。


「うん……。」
マサが言ったのは、ただ、うん、っと言う言葉だけだった。


胸が締め付けられる感じがした。


そんな強制のようにマサに好きと言わせて、私はそこから安心感など生み出せる程、心に余裕なんて無いのに……。


涙が込み上げてきた……。


そんな時に、無残にも国際電話カードの残高が無くなるという、警告音が鳴った。


「あ!電話切れる。」
私はマサにそう言った。


「うん。ケイ、不安にさせてごめんね。NZに居てごめ。」
と、そこで電話は切れてしまった。


おそらく最後は、ごめん、と言いたかったんだろう。


その続きは無かったのかな……。




ねぇ、マサ?


私はマサの彼女で居ていいんだよね?


ミーの存在なんて気にしないでいいんだよね?



< 215 / 305 >

この作品をシェア

pagetop